ケラチン系“髪質改善トリートメント”への注意喚起

 先に結論 !

 成分を見ると、これはツヤ出し用のコーティング中心のトリートメントです。

見た目や手触りは良くなりますが、髪そのものの性質が長く変わるわけではありません。


 • 日本の薬機法ではホルムアルデヒド(ホルマリン)は化粧品に入れられないため、本国の品質とは雲泥の差があり商品としては全くの別物レベル。 

• 「塗って→乾き切らないまま→高温アイロン(180℃)」というやり方は、ツヤは出ても中長期で髪が弱るリスクがあります。

 • 宣伝の言葉が派手でも、『根拠のない“魔法”は存在しません。』落ち着いて選びましょう。




 商品ラベルから分かったこと(実物の成分より)

 • 主役はシリコーン(ツルッとさせる成分)と油分(スクワラン、植物オイル)、それを乳化剤でまとめたもの。

• ケラチンも入っていますが、あくまで一時的な補強。シャンプーのたびに少しずつ落ちます。 

• 髪の形を作っている結びつきを入れ替える薬(縮毛矯正の薬)や、強い化学反応で固める成分は入っていません。 

できるのは一時的なシリコン被膜によるツヤ・まとまり。うねりや生えグセが長く直ることはありません。


 ※ 防腐剤にメチルイソチアゾリノン(MI)/メチルクロロイソチアゾリノン(MCI)が入っています。肌が敏感な方は注意してください。




 どうして高温アイロンがリスクになるの?

髪の内部にはたんぱく質の細かい通路があります。 

濡れたままや水分が多い状態で高い温度を当てると、中の水分が一気にふくらんで(水蒸気)髪の中に小さな空洞ができ、スカスカで切れやすい状態に。

最初はツヤっと見えても、数週間~数ヶ月後のパサつきや引っかかりにつながります。

 → アイロン温度・当てる時間・髪の水分量の管理がとても大切です。




 それって“髪質改善”と言い切れる? 

美容のトリートメントはコーティングで整えるケアです。

髪の性質そのもの(うねり・生えグセ)を長く変えるのは、縮毛矯正のように内部の結びつきを組み替える技術だけ。 

トリートメントで「髪が生まれ変わる」「根本から改善」という言い切りは、お客様に誤解を与えやすい表現です。




 私が推奨しない理由(池袋エリアで見かけるこの手のメニュー)

 1. ルールとのズレ:日本の化粧品はホルムアルデヒド禁止。

それなのに【半永久級に定着】を匂わせる宣伝は現実と合いません。


 2. 中身の実態:コーティング中心。

長期のうねり・生えグセ改善は原理的に不可。 


3. 熱ダメージの積み上げ:水蒸気による髪内部の損傷。

水分が残った状態での180℃前後の熱処理を繰り返すほど、内部がスカスカ→枝毛・切れ毛の原因に。


 4. 肌への配慮:防腐剤が合わない方もいます。

事前の説明やテストが必要です。 端的に言うと、派手なキャッチコピーが先行した“高額コーティング”になりがち。本質的な改善とは別物です。




じゃあ、本質的に良くするには?

• 生えグセ:根元の向きを整えるTOKIKATAや、乾かし方のレクチャーで“朝の割れ”を減らす。 

• うねり・広がり:必要な方には丁寧な縮毛矯正(薬の強さ・水分・温度・アイロン角度まで管理)。

•エイジング毛:カット×カラー×ホームケアをセットで最適化。 

• トリートメントは仕上がりのサポート役。つけ過ぎて積もらないよう「落とすケア」も一緒に。 




 まとめ 

コーティングで一時的にキレイに見せることと、髪の性質を長く整えることは別。 

流行の言葉に流されず、未来の髪がラクになる選択を一緒に考えましょう。

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【東京都豊島区大塚エリア】 「効いてますよ」は、もう信じない。 髪質改善やトリートメントの効果が続かないのは、 美容室の提案と“あなたの髪”がズレているから。 そのズレの正体を、本音で解説します。